日本人は世界各国と比べても塩分摂取量がかなり多いといわれています。そして塩分とつながりの濃い生活習慣病が「高血圧」です。塩がどれだけ人間にとって重要なのでしょうか?

塩と高血圧の11月記事一覧

高血圧の原因薬の1つに不妊治療薬があります

「高血圧」と聞けば、生活習慣病や塩分の取りすぎ、メタボというイメージしかないかもしれませんが、薬剤誘発性高血圧と言って、薬剤の副作用で血圧が高くなるケースもあります。

原因薬として知られているのは痛み止めとして多くの人が使う非ステロイド性鎮痛剤や漢方薬に含まれる甘草と言う成分、免疫抑制剤、副腎皮質ステロイドなどが比較的有名です。

また、不妊治療に使われている薬剤も原因薬としてあげられています。

黄体ホルモン(プロゲステロン)は子宮内膜の成熟を促したり子宮筋の緊張を緩和したり乳腺を発達させる作用があり、妊娠の準備や維持のために使われますが、高血圧の原因となる事もあります。

また、卵胞ホルモン(エストロゲン)も不妊治療時に使用される薬剤ですが、肝臓でアンジオテンシノーゲンという血圧を上げる物質の産生を亢進させる作用があります。
高用量のエストロゲン製剤を服用中の患者さんに、高血圧の副作用が出やすい、と言われています。

不妊治療薬で、卵胞ホルモンや黄体ホルモンを含み高血圧の原因薬となりうる薬剤には、プレマリン、ブラノバール、ジュリナ、ルトラールなどがあります。

特に、喫煙者や喫煙歴のある人、腎疾患や糖尿病、肥満、妊娠高血圧の既往がある人、35歳以上の人がリスクファクターとなります。

子宮内膜症や子宮筋腫が不妊の原因になる事もありますが、その治療として使われるリュープリンやスプレキュアなどのGnRHアナログでも、血圧が高くなるケースがあります。

しかし、婦人科医は副作用を心得た上で処方していますので、いたずらに怖がる必要はありません。
薬を服用中に「おかしいな」と思うような症状や気になる事があった場合は、自己判断せずに主治医に尋ねる事が大切です。
そして、このような副作用がある事を知っておくことで、家庭でも血圧を測るなどして自己管理し、早めに血圧の上昇に気づくことも大切です。